消費税の実務
非課税と不課税、家賃と駐車場、免税から課税になった年の棚卸調整、資本金1,000万円の新設法人、出張旅費、源泉と消費税。申告書を作る場面で迷うところです。
-
消費税
資本金1,000万円以上で会社を作ると、1期目から消費税を納めます
設立1期目と2期目は基準期間がないので原則は免税ですが、その期の期首の資本金が1,000万円以上なら課税事業者です。1期目の途中で増資して1,000万円以上になると2期目が課税。さらに、免税でも100万円以上の固定資産を買って一般課税で申告すると3年間は免税に戻れません。国税庁タックスアンサーNo.6503をもとに整理しました。
-
消費税
免税から課税事業者になった年は、期首の在庫の消費税を引けます
免税事業者が課税事業者になるとき、前日に持っていた在庫のうち免税期間中に仕入れたものは、課税初年度の仕入税額控除に加えられます。取得価額に110分の7.8(軽減税率は108分の6.24)を掛けた金額です。逆に課税から免税になるときは、その期に仕入れた在庫の分を控除から外します。明細の7年保存が条件です。国税庁タックスアンサーNo.6491をもとに整理しました。
-
消費税
出張の日当と通勤手当は、インボイスがなくても消費税を控除できます
国内出張の旅費・宿泊費・日当のうち通常必要な部分は課税仕入れになり、帳簿の記載だけで仕入税額控除ができます。通勤手当は所得税の非課税限度額を超えていても全額が課税仕入れです。海外出張の旅費は原則として課税仕入れになりません。国税庁タックスアンサーNo.6459をもとに整理しました。
-
消費税
駐車場の賃料は消費税がかかります。土地の貸付けが非課税なのに、なぜ違うのか
土地の貸付けは非課税ですが、駐車場として整備して貸すと課税です。地面の整備・フェンス・区画・車両の管理があれば「施設の利用に伴う土地の使用」になります。1か月未満の土地の貸付けも課税。建物の賃料を土地と建物に分けて書いても総額が課税です。国税庁タックスアンサーNo.6213をもとに、駐車場オーナーが迷う線引きを整理しました。
-
消費税
地代は非課税、家賃は課税。敷金・権利金は「返すかどうか」で決まります
土地の貸付け(地代)は消費税が非課税、事務所などの建物の貸付け(家賃)は課税、住宅の家賃は非課税。敷金・保証金・権利金・更新料は、返さないものが課税(住宅は非課税)、返すものは対象外です。借地権の更新料・名義書換料は非課税。国税庁タックスアンサーNo.6225をもとに、貸す側・借りる側の両方の税区分を整理しました。
-
消費税
住宅の貸付けは消費税が非課税。1か月未満と民泊は課税です
アパート・マンション・社宅・寮の家賃は非課税。共益費と返さない敷金も家賃に含まれて非課税です。ただし貸付期間1か月未満、旅館業に当たるもの(ウィークリーマンション・民泊)は課税。付属の駐車場は1戸1台以上の割当てで家賃と別に料金を取らなければ非課税。転貸でも住宅用と分かれば非課税。国税庁タックスアンサーNo.6226をもとに整理しました。
-
税制改正
食料品の消費税が1%に。令和9年4月から2年間
令和8年9月15日に閣議決定された大綱で、軽減税率の対象になっている飲食料品の消費税率が、令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間、1%(国税0.78%+地方消費税0.22%相当)になることが決まりました。対象になる飲食料品の範囲は8%のときから変わりません。新聞は対象外、外食と酒類は10%のままです。予約販売と通信販売には経過措置があります。大綱の本文をもとに整理しました。
-
消費税
食品を売る事業者がやること。消費税1%への実務
令和9年4月からの飲食料品1%に向けて、大綱には事業者向けの手当てが4つ入りました。本則課税への移行は届出期限が課税期間の末日まで後ろ倒しされ、簡易課税の2年縛りも解除。簡易課税のままでも飲食料品の売上は仕入控除税額=売上税額で税額が出ません(2割特例・3割特例も同様)。中間申告は1%で再計算した額を書け、総額表示は前後最大2か月の特例があります。インボイスの記載方法まで、大綱本文で確認します。
-
消費税
総額表示の義務。値札もチラシも「税込」で書きます
事業者が消費者にあらかじめ価格を表示するときは、消費税を含めた税込価格で表示する義務があります。店頭表示・チラシ・新聞やテレビの広告など、媒体は問いません。価格を表示していない場合や、口頭で伝える価格は対象外。「11,000円(税抜価格10,000円)」のような書き方も認められます。令和9年4月からの飲食料品1%には総額表示の特例が設けられます。国税庁タックスアンサーNo.6902をもとに整理しました。
-
消費税
返品・値引き・割戻しがあったときの消費税の調整
返品、値引き、割戻し、販売奨励金、売上割引などは「売上げに係る対価の返還等」として消費税額を調整します。調整するのは元の売上の課税期間ではなく、返還等を行った課税期間。税額は税込金額に110分の7.8(軽減税率は108分の6.24)を掛けて計算します。適格返還請求書の交付義務は税込1万円未満なら免除。免税事業者だった期間の売上については調整できません。国税庁タックスアンサーNo.6359をもとに整理しました。
-
インボイス
インボイスに書く6つの事項。小売・飲食は簡易な書き方でよい
適格請求書には、発行者の氏名と登録番号、取引年月日、取引内容(軽減税率対象である旨)、税率ごとに区分した税込対価と適用税率、税率ごとの消費税額等、交付を受ける事業者の氏名の6つを書きます。小売業・飲食店業・タクシー業などは適用税率か消費税額等のどちらかでよく、宛名の記載も不要。保存期間は7年で、6年目と7年目は帳簿か請求書のどちらか一方で足ります。国税庁タックスアンサーNo.6625をもとに整理しました。
ご自身の場合はどうなるか、直接お答えします。
記事に書ききれないのは、結局のところ「あなたの場合はどうか」です。数字と状況をお聞きすれば、その場でお答えします。初回30分は無料で、その場で契約を求めることはありません。