税制改正
就業者負担軽減支援金。
令和9年4月から、市町村が個人あてに年1回支給します
就業者負担軽減支援金について、先に答えを書きます。
いつから:令和9年4月です。10月9日に国会へ提出された法案は、施行日を令和9年4月1日としています(一部の規定を除く)。実際に振り込まれる時期は、まだ示されていません。
対象者:中低所得の現役勤労者です。勤労所得が所得下限額を超え、合計所得金額が所得上限額以下で、税・社会保険料の負担が純負担基準額を超える人が対象です。
金額:未定です。大綱にも法案にも金額は書かれておらず、法案は「政令で定める額」としています。
担当:認定と支給は市町村長が行い、国の側は内閣官房・内閣府が所管する予定です。市町村のどの課が窓口になるかは、一次資料にはまだ書かれていません。
飲食料品の消費税を1%にしたうえで、残る1%相当分を給付で返す。その給付の名前が就業者負担軽減支援金です。
「給付付き税額控除」という言葉で語られてきたものの、第一歩にあたります。ただし令和9年度・令和10年度は税額控除ではなく、純粋な給付です。金額はまだ決まっていませんが、誰が対象で、どう受け取るのかは大綱に書かれています。
(追記)令和8年9月29日、支援金制度の導入準備に必要な経費として約338億円の予備費の使用が閣議決定されました。非課税の方の確定申告が増えることを見込んだ、国税の体制強化も含まれています。内閣官房が公表した事務連絡をもとに「導入の準備」の節を足しました。
(追記)令和8年10月9日、政府はこの支援金を定める法律案を閣議決定し、第222回国会に提出しました。「法案が提出されました」の節と、担当を整理した「担当課・担当部署」の節を足しました。
この記事の要点
就業者負担軽減支援金はいつから:令和9年4月です。令和8年10月9日に国会へ提出された法案は、施行日を令和9年4月1日としています。対象者は、中低所得の現役勤労者です。金額は未定で、大綱にも法案にも金額はなく、政令で定めるとされています。認定と支給は市町村長が行い、年1回支給します。公金受取口座を登録していれば申請なしで支給され、支援金には税金がかからず、差押えもできません(国税の滞納処分を除く)。法案の成立はこれからです。
先に見ておくと分かりやすいもの
どんな制度か:令和9年4月から、市町村が年1回
大綱は、この支援金の位置づけをこう説明しています。
「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」(令和8年9月15日 閣議決定)前文
中低所得の現役勤労者に着目して、その負担軽減を通じて、所得に応じて、これまでよりも一層手取りが増えるようにするとともに、いわゆる「年収の壁」などによる「働き控え」を緩和することを通じた就労促進を図るため、これまでにない「所得に応じたきめ細かな給付」を行う新たな制度として、就業者負担軽減支援金(以下「支援金」という。)を導入する。
| 内容 | |
|---|---|
| 開始 | 令和9年4月(本格導入は令和11年度から) |
| 単位 | 個人(世帯単位ではありません) |
| 支給する主体 | 基準日(1月1日)現在の住所地の市町村長 |
| 回数 | 年1回(認定または決定の日から2か月以内に、その年度分を支払い) |
| 所管 | 内閣府(総務省・財務省・厚生労働省と共管)。租税・社会保険料負担に関する総合調整本部を設置 |
| 費用 | 3分の2以上を国、残りを都道府県と市町村が2分の1ずつ |
大綱は支援金を「本格的な『給付付き税額控除』を導入する第一歩」と位置づけ、制度の将来像は継続して検討するとしています。令和9年度・令和10年度は、飲食料品の消費税1%相当分の範囲で行う「つなぎ」です。
法案が提出されました:令和8年10月9日、第222回国会へ
政府は令和8年10月9日、この支援金と飲食料品の消費税率の引下げを定める「租税及び社会保険料による負担の軽減のための飲食料品に係る消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の支給に関する法律案」を閣議決定し、第222回国会に提出しました。国会での成立はこれからです。法案が定めているのは枠組みで、金額は入っていません。
| 法案の内容(要綱) | |
|---|---|
| 施行日 | 令和9年4月1日(一部の規定を除く) |
| 金額 | 前年の所得の額と、扶養児童の有無・数に応じて政令で定める額 |
| 認定 | 基準日(1月1日)現在の住所地の市町村長が認定する |
| 支払 | 認定または決定の日から2か月以内に、その年度分を支払う |
| 令和9年度分・令和10年度分 | 支援金の総額(令和10年度は加算する額を除く)が、税率を引き下げた飲食料品の消費税の収入見込額を超えないことを考慮して定める |
| 令和10年度分の加算 | 加算前の額は2か月以内に支払い、加算する額は令和11年4月に支払う |
大綱と同じく、法案にも具体的な金額はありません。金額は政令で定めるとされているため、法案が成立しても、政令が出るまでは自分がいくらもらえるかは分かりません。所得の線引きも同じです。
対象になる人:4つの要件
大綱は、支給要件を4つ挙げています。かみくだくと、次のようになります。
| 要件 | 意味 | |
|---|---|---|
| ① | 勤労所得が「所得下限額」を超えること | 働いて一定以上の収入があること。勤労所得=前年の給与収入に応じて算定した額+一定額を超える事業所得・業務に係る雑所得 |
| ② | 前年の合計所得金額が「所得上限額」以下であること | 所得が高すぎないこと。上限額は19歳未満の扶養親族(扶養児童)の有無と数で変わる |
| ③ | 税・社会保険料の負担が「純負担基準額」を超えること | 住民税額と社会保険料控除額の合計から公的年金等の収入額を引いた額で判定。働いていて負担が現役並みの高齢者も対象に入る |
| ④ | 配偶者の前年の合計所得金額が「配偶者所得上限額」以下であること | 高所得の配偶者がいる場合の除外(令和11年度から適用) |
もう1つ、住所の要件があります。
大綱 第三 一1(3)
支援金の支給要件に該当する者(以下「受給資格者」という。)が基準日現在において日本国内に住所を有しないときは、支給しない。
ここで大事なのは、①の「勤労所得」に事業所得と業務に係る雑所得が入ることです。会社員だけの制度ではありません。個人事業主やフリーランス、副業をしている方も、一定の水準を超えていれば勤労所得として合算されます。大綱は「こうした所得に係る事業及び業務の形態の多様さや税・社会保障制度における取扱い等を踏まえ、就労とみなせる水準として定める額を超える場合に勤労所得として合計するよう定める」としています。
令和9年度・令和10年度は要件が一部ちがう
大綱 第三 一1(1)(注)
令和9年度及び令和10 年度の支援金については、上記①から③までの要件を満たす者を対象とし、②扶養児童については、16 歳未満の扶養親族とする(以下同じ。)。また、③純負担基準額及び就業促進特例加算(下記2(1)③)について、社会保険料控除額により適用する。
| 令和9年度・令和10年度 | 令和11年度〜 | |
|---|---|---|
| 要件 | ①②③のみ(④配偶者の要件は適用なし) | ①〜④すべて |
| 扶養児童 | 16歳未満の扶養親族 | 19歳未満の居住者である扶養親族 |
最初の2年は、いまの制度で把握できる情報(16歳未満の扶養親族、社会保険料控除額)を使って動かす、という設計です。令和11年度からは、配偶者の所得の要件が加わり、扶養児童の範囲も19歳未満に広がります。
金額の決まり方:定額・逓増・加算・逓減
支援額は、所得に応じて次の形で決まります。具体的な金額は、まだ決まっていません。大綱は考え方だけを定めています。
| 所得の水準 | 支援額 |
|---|---|
| 勤労所得が「逓増開始額」以下 | 定額支援額(一律の額) |
| 逓増開始額を超え「逓増終了額」まで | 一定の割合で増えていく |
| 逓増終了額を超える | 支援基本額(一定額) |
| 扶養児童がいる場合 | 上に加えてこども加算(子の有無と数に応じた定額) |
| 合計所得金額が「逓減開始額」を超える | 一定の割合で減っていき、所得上限額でゼロ |
金額の目安になる数字として、大綱に書かれているものが2つあります。
大綱 第三 一2(1)①
(※)単身者の個人住民税所得割の非課税限度額は、所得45 万円(給与収入119 万円)
「逓増開始額」は、個人住民税の所得割が課税される水準を踏まえて定めるとされています。単身者なら給与収入119万円あたりが目安になります。これより下は定額、これを超えると支援額が増えていく、という形です。
支援額の端数処理も決まっています。
大綱 第三 一2(1)⑥
支援額は、1,000 円単位(端数切上げ)とする。
令和9年度・令和10年度に支給される支援金は、全体として要する費用が飲食料品に係る消費税1%相当分の範囲になるように定められます。予算の総額が先に決まっている、ということです。
「年収の壁」に配慮した加算があります
支援金には、いわゆる「年収の壁」に直面する人への上乗せ(就業促進特例加算)が置かれています。社会保険料の負担が発生することで手取りが減る、あの問題への時限的な対応です。
大綱 第三 一2(1)③(※2)
令和7年度における全国で最も低い地域別最低賃金(時給1,023 円)に、被用者保険の短時間労働者の適用労働時間(週20 時間)を乗じて、年間の収入(所得)に換算すると、給与収入106 万円(所得32 万円)となる。また、この場合の社会保険料負担は約16 万円程度である。なお、国民年金第3号被保険者が年収130 万円になり、国民年金第1 号被保険者になった場合、税・社会保険料負担を差し引いた手取りが回復する水準は年収約160 万円程度。
この加算の対象は、勤労所得が給与収入106万円あたりから、手取りが回復する年収約160万円あたりまでで、被用者保険の適用に伴う社会保険料相当額を実際に支払った人です。金額は今後決まります。
大綱は、この加算を「『年収の壁』が解消するまでの時限的な措置」と位置づけ、第3号被保険者制度の見直しや被用者保険の適用拡大とあわせて検討するとしています。
受け取り方:公金受取口座なら申請不要
原則は請求して市町村長の認定を受ける形ですが、公金受取口座を登録していれば、申請なしで受け取れます。
大綱 第三 一3(2)
市町村長は、受給資格者であること及び支援金の額が明らかである公的給付支給等口座登録者については、(1)にかかわらず、職権で認定することができるものとする。この職権認定は、申請書への口座情報の記載や通帳の写し等の添付が不要となるなど、受給資格者と市町村双方の事務負担の軽減と円滑な支給につながるほか、公的給付支給等口座登録の推進にも寄与する。このため、支給事務の運用においては、職権認定の処理を原則とする。
「職権認定の処理を原則とする」と書かれています。公金受取口座を登録していない方は、申請の手間がかかることになります。マイナポータルから登録できますので、心当たりのある方は先に済ませておくとよいと思います。
デジタル庁の資料によると、約6,400万口座が公金受取口座として登録済みで、支援金の振込に向けて登録システムの改修や、口座情報の正確性を確保する取組みを進めるとされています。郵送で申請された口座情報も、市町村がデジタル庁のシステムを通じて登録できるようにする予定です。
支給は、認定または決定の日から2か月以内に、その年度分を年1回。前年度までに認定を受けた人が引き続き要件を満たしていれば、その年度の額を決定します。要件を満たさなくなれば認定は取り消されます。
担当課・担当部署:市町村長が認定し、国は内閣府
支援金の認定と支給を行うのは、基準日(1月1日)現在の住所地の市町村です。市町村のどの課が窓口になるかは、いまの一次資料には書かれていません。国の側では、内閣官房と内閣府が制度を所管する予定です。
- 市町村:大綱は、認定・支給・支払などの事務を、市町村が処理する法定受託事務としています。法案の要綱も、認定は基準日現在の住所所在地の市町村長が行うとしています。
- 市町村の担当課:令和8年9月29日の事務連絡は、都道府県と市区町村の「就業者負担軽減支援金担当課」などに宛てて出されました。この事務連絡には、9月15日付の事務連絡で支援金制度の担当者の報告をお願いしたが、調整中の団体もある、と書かれています。お住まいの市町村の窓口は、市町村からの案内を待つことになります。
- 国:9月15日の事務連絡は、制度の企画立案・施行を内閣官房・内閣府が所管する予定で、デジタルサービスはデジタル庁が担当する、としています。9月29日の事務連絡は、内閣官房人口戦略本部・全世代型社会保障構築本部事務局と、内閣府大臣官房所得に連動したきめ細かな給付制度準備室の連名です。大綱は、内閣府に「租税・社会保険料負担に関する総合調整本部」を置くとし、法案は内閣府設置法を改正して、支給に関することを内閣府の所掌事務に加えます。
- 個人からの問合せ:国は、国民や地方公共団体からの制度に関する問合せを受け付けるコールセンターを新規に開設する予定で、9月29日の予備費にその経費が含まれています。開設の時期や連絡先は、現時点の一次資料には示されていません。
支援金に税金はかからない。差押えもできない
大綱 第三 一3(8)(9)
支援金の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができないものとする。ただし、国税の滞納処分(その例による滞納処分を含む。)により差し押さえる場合はこの限りではない。
支援金に対して、租税その他の公課は課することができないものとする。
受け取った支援金は非課税です。所得税も住民税もかかりませんし、国民健康保険料などの算定にも入りません。既存の社会保障制度の支給要件にも影響しないようにする、とされています。
ただし2つ例外があります。国税の滞納処分による差押えはできること、生活保護制度では収入認定の対象になることです。
確定申告をする意味が変わります
ここは、私たちの仕事にも直接かかわる部分です。大綱は、支援金の情報を市町村が把握できるよう、確定申告書・源泉徴収票・住民税申告書・給与支払報告書の様式を変更するとしています。
大綱 第三 三3
支援金制度の令和11 年度以降の実施に必要となる以下の情報を市町村長において適切に把握するため、所要の規定の整備を行うとともに、確定申告書、源泉徴収票、住民税申告書及び給与支払報告書の様式を変更する等の所要の措置を講ずる。
(1)自己が負担すべき社会保険料に係る社会保険料控除額
(2)扶養児童の有無及び数
(3)基準日現在において配偶者を有していた者で、前年の合計所得金額が配偶者所得上限額を超える者について、当該配偶者の氏名、個人番号等
そして、こう書かれています。
大綱 第四 一2
非課税者であっても積極的に確定申告を行っていただくことを含め、国として、制度の意義や目的、対象者、具体的仕組み等について分かりやすく十分な周知広報等を行う
税金がかからない人でも、確定申告をする意味が出てきます。所得が把握されていなければ、支援金の対象かどうかを市町村が判定できないからです。これまで「税額がゼロだから申告しない」としてきた方の扱いが変わります。
国は、ウェブサイトで自分の支援額を試算できる仕組みと、コールセンターを作るとしています。国自身も、非課税の方の確定申告が増えると見込んで体制を整え始めています(次の節)。
導入の準備:9月29日に予備費約338億円
令和8年9月29日、支援金制度の導入準備に必要な経費として、約338億円の予備費の使用が閣議決定されました。市町村のシステム改修の補助、国の情報システムの改修、広報とコールセンター、確定申告の体制強化に充てられます。
内閣官房・内閣府 事務連絡「令和8年度一般会計就業者負担軽減支援金の導入に係る予備費使用の閣議決定について」(令和8年9月29日)
本日、令和8年度一般会計就業者負担軽減支援金の導入に係る予備費の使用が閣議決定され、支援金制度の導入準備に必要な経費として、約338億円が措置されたところです。
事務連絡の別紙に示された内訳は、次のとおりです。
| 使い道 | 内容 | 予備費使用額 |
|---|---|---|
| 支給準備(内閣府) | 地方公共団体が行うシステム改修等の経費の補助(補助率10/10)、特設サイトの設置とリーフレットの配布、国のコールセンターの新規開設 | 272億円 |
| 国の情報システムの改修(デジタル庁) | 支援額の算定ツール、申請の審査・振込を行う給付支援サービス、公金受取口座登録システムの改修など | 50億円 |
| (うち国税システム) | 確定申告書等作成コーナーのサーバーの増設、書面の申告書をデータ保存するAI-OCR機器の増設など | 6億円 |
| 確定申告の事務処理体制 | 確定申告会場で申告書の作成を補助する賃金職員の増員、電話相談体制の拡充など | 5億円 |
| 政府広報 | 上記のほかに措置された政府広報費 | 約10億円 |
この中で、確定申告にかかわる部分の説明は次のとおりです。
同 別紙2「「就業者負担軽減支援金」制度による確定申告件数増加への対応」
「就業者負担軽減支援金」制度が導入されることにより、給付対象判定のため、新たに所得把握が必要となる者(非課税者)が確定申告を行うことから、確定申告件数の増加が見込まれる。
前の節で書いた「非課税の方も確定申告を」という大綱の方針が、予算の形で具体的になったということです。確定申告の時期の税務署や申告会場は、これまでより混み合う可能性があります。申告書は、e-Taxで自宅から出すこともできます。
もう1つ、デジタル庁の資料では、市町村が対象者を選び支援額を計算するときに既存の住民税の所得情報を活用するとされています。活用が想定される情報として挙げられているのは、給与所得・事業所得・雑所得(業務)、合計所得金額、公的年金等収入額、社会保険料控除額、15歳以下の扶養親族数、住民税額などです。住民税の所得情報に載っていない収入や控除は、判定に使われないおそれがあるということでもあります。
まだ決まっていないこと
大綱は考え方と枠組みを定めたもので、金額は入っていません。この記事の時点で決まっていないのは、次のとおりです。
- 所得下限額・所得上限額・純負担基準額・配偶者所得上限額(対象になる所得の線引き)
- 定額支援額・支援基本額・こども加算・就業促進特例加算の金額
- 逓増開始額・逓増終了額・逓減開始額・逓減率
- 令和11年度以降の恒久財源をどう確保するか
- 金融所得や保有資産を要件に入れるかどうか(検討事項とされています)
大綱はこれらを「恒久財源の確保と併せて検討し定める」としています。法案の条文と政令が出た段階で、はじめて自分がいくらもらえるかが分かります。この記事は、大綱の内容にもとづくものです。制度が固まりしだい書き直します。
よくある質問
就業者負担軽減支援金とは何ですか
大綱は支援金を「本格的な『給付付き税額控除』を導入する第一歩」と位置づけ、制度の将来像は継続して検討するとしています。令和9年度・令和10年度は、飲食料品の消費税1%相当分の範囲で行う「つなぎ」です。→ 本文で読む
就業者負担軽減支援金の法案は国会に提出されましたか
政府は令和8年10月9日、この支援金と飲食料品の消費税率の引下げを定める「租税及び社会保険料による負担の軽減のための飲食料品に係る消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の支給に関する法律案」を閣議決定し、第222回国会に提出しました。国会での成立はこれからです。法案が定めているのは枠組みで、金額は入っていません。→ 本文で読む
就業者負担軽減支援金は誰がもらえますか
ここで大事なのは、 ①の「勤労所得」に事業所得と業務に係る雑所得が入る ことです。会社員だけの制度ではありません。個人事業主やフリーランス、副業をしている方も、一定の水準を超えていれば勤労所得として合算されます。大綱は「こうした所得に係る事業及び業務の形態の多様さや税・社会保障制度における取扱い等を踏まえ、就労とみなせる水準として定める額を超える場合に勤労所得として合計するよう定める」としています。→ 本文で読む
令和9年度と令和11年度で支援金の要件は違いますか
最初の2年は、いまの制度で把握できる情報(16歳未満の扶養親族、社会保険料控除額)を使って動かす、という設計です。令和11年度からは、配偶者の所得の要件が加わり、扶養児童の範囲も19歳未満に広がります。→ 本文で読む
就業者負担軽減支援金はいくらもらえますか
支援額は、所得に応じて次の形で決まります。 具体的な金額は、まだ決まっていません。 大綱は考え方だけを定めています。 「逓増開始額」は、個人住民税の所得割が課税される水準を踏まえて定めるとされています。単身者なら給与収入119万円あたりが目安になります。これより下は定額、これを超えると支援額が増えていく、という形です。→ 本文で読む
就業者負担軽減支援金を受け取るには申請が必要ですか
原則は請求して市町村長の認定を受ける形ですが、 公金受取口座を登録していれば、申請なしで受け取れます。 「職権認定の処理を原則とする」と書かれています。 公金受取口座を登録していない方は、申請の手間がかかることになります。 マイナポータルから登録できますので、心当たりのある方は先に済ませておくとよいと思います。→ 本文で読む
就業者負担軽減支援金の担当課・担当部署はどこですか
支援金の認定と支給を行うのは、基準日(1月1日)現在の住所地の市町村です。市町村のどの課が窓口になるかは、いまの一次資料には書かれていません。国の側では、内閣官房と内閣府が制度を所管する予定です。→ 本文で読む
就業者負担軽減支援金に税金はかかりますか
受け取った支援金は非課税です。所得税も住民税もかかりませんし、国民健康保険料などの算定にも入りません。既存の社会保障制度の支給要件にも影響しないようにする、とされています。 ただし2つ例外があります。 国税の滞納処分による差押えはできる こと、 生活保護制度では収入認定の対象になる ことです。→ 本文で読む
税金がかからない人も確定申告をしたほうがよいのですか
ここは、私たちの仕事にも直接かかわる部分です。大綱は、支援金の情報を市町村が把握できるよう、 確定申告書・源泉徴収票・住民税申告書・給与支払報告書の様式を変更する としています。 税金がかからない人でも、確定申告をする意味が出てきます。 所得が把握されていなければ、支援金の対象かどうかを市町村が判定できないからです。これまで「税額がゼロだから申告しない」としてきた方の扱いが変わります。→ 本文で読む
就業者負担軽減支援金の導入準備はどこまで進んでいますか
令和8年9月29日、支援金制度の導入準備に必要な経費として、約338億円の予備費の使用が閣議決定されました。市町村のシステム改修の補助、国の情報システムの改修、広報とコールセンター、確定申告の体制強化に充てられます。→ 本文で読む
出典
- 内閣官房「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」(令和8年9月15日 閣議決定)本文
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou4.pdf(PDF) - 同 概要資料
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou5.pdf(PDF) - 内閣官房「「飲食料品に係る消費税率の引下げ」及び「給付付き税額控除」について」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/index.html - 内閣官房・財務省「租税及び社会保険料による負担の軽減のための飲食料品に係る消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の支給に関する法律案」(令和8年10月・第222回国会提出)の概要資料・要綱・法律案・理由
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou15.pdf(PDF)/https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou16.pdf(PDF)/https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou17.pdf(PDF) - 内閣官房 事務連絡「「就業者負担軽減支援金」の導入について」(令和8年9月15日)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou6.pdf(PDF) - デジタル庁 事務連絡「「就業者負担軽減支援金」の市町村事務負担軽減に向けて提供を予定するデジタルツール等について」(令和8年9月15日)・同別紙
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou10.pdf(PDF)/https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou11.pdf(PDF) - 内閣官房・内閣府 事務連絡「令和8年度一般会計就業者負担軽減支援金の導入に係る予備費使用の閣議決定について」(令和8年9月29日)・別紙1・別紙2
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou12.pdf(PDF)/https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou13.pdf(PDF)/https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou14.pdf(PDF)
この記事は、記載時点で公表されている法令・通達・国税庁の資料にもとづいて書いています。制度は改正されることがあり、また個別の事情によって取扱いは変わります。実際のご判断にあたっては、税理士にご相談いただくか、所轄の税務署にお確かめください。当事務所は本記事の情報を用いて行われた判断について責任を負いかねます。
ご自身やご家族が対象になるか、制度が固まった段階でお知らせします。
所得の線引きが決まれば、いまの申告内容から対象になるかどうかを判定できます。年末調整・確定申告の書き方も変わる見込みですので、顧問先の皆様には随時ご案内します。
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