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控除

離婚の財産分与で自宅の共有持分を追加取得したとき。
追加した持分も住宅ローン控除の対象になります

離婚に伴う財産分与で、夫婦で共有していた自宅の相手の持分を引き取り、住宅ローンも引き継ぐことがあります。このとき、追加で取得した持分について住宅ローン控除が使えるのかというご相談をいただきます。

答えを先に書くと、財産分与により共有持分を追加取得した場合、新たに家屋を取得したものとして、当初の持分と追加取得した持分のいずれについても住宅ローン控除を受けることができます。

ただし、追加取得分に対応する住宅借入金等があるなどの要件を満たすこと、そして控除額が変わるため確定申告をやり直すことが必要です。国税庁のタックスアンサーNo.1237で確認していきます。

公開 最終更新

この記事の要点

離婚の財産分与で、夫婦共有だった自宅の相手の持分を追加取得した場合、住宅ローン控除の適用では新たに家屋を取得したものとして扱われ、当初から持っていた持分と追加取得した持分のいずれについても控除を受けられます。追加取得分に係る一定の住宅借入金等を有するなどの要件を満たすことが条件で、控除額が当初の申告と異なるため再度の確定申告が必要です。生計を一にする親族からの取得は対象外です。国税庁タックスアンサーNo.1237をもとに整理しました。

先に見ておくと分かりやすいもの

追加取得した持分も住宅ローン控除の対象

まず答えを書くと、離婚の財産分与で自宅の共有持分を追加取得した場合、その追加した持分についても住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けることができます。国税庁のタックスアンサーNo.1237は、居住用家屋について財産分与によりその共有持分を追加取得した場合には、当初から保有していた共有持分と追加取得した共有持分のいずれについても住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる、としています。

国税庁 タックスアンサー No.1237「離婚による財産分与で居住用家屋の共有持分を追加取得した場合の住宅借入金等特別控除について」

居住用家屋について、財産分与によりその共有持分を追加取得した場合には、住宅借入金等特別控除の適用に当たり、新たに家屋を取得したものとして、当初から保有していた共有持分と追加取得した共有持分のいずれについても、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます。

たとえば、夫婦で半分ずつ持っていた自宅を、離婚で一方が全部引き取るような場面です。もともとの自分の持分の控除はそのまま、相手から引き取った持分についても控除の対象になるということです。

新たに家屋を取得したものとして扱う

なぜ追加取得分も対象になるのか。No.1237は、追加取得した共有持分について「新たに家屋を取得したものとして」住宅ローン控除の適用を考える、としています。財産分与で持分を受け取ることを、家屋の新たな取得と同じように見るということです。

住宅ローン控除は、住宅ローン等を利用してマイホームを取得等し、一定の要件を満たすときに受けられる制度です。制度の全体像は住宅ローン控除の全体像で整理しています。財産分与による持分の追加取得は、この「取得」に当たるものとして扱われます。

つまり、当初の持分と追加取得した持分は、それぞれ別の取得として控除を考えることになります。当初の持分の控除がどこまで続いているか、追加取得分の控除がいつから始まるかを、分けて把握しておく必要があります。

追加取得分に係る住宅借入金等などの要件

追加取得した持分について控除を受けるには、その持分に対応する住宅ローンがあることが前提です。No.1237は、共有持分の追加取得に係る一定の住宅借入金等の金額を有するなど、その他の要件を満たしている場合に、追加取得した居住用家屋の共有持分についても住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる、としています。

財産分与で持分だけを受け取り、対応する借入金がない場合には、追加取得分について控除の対象となる年末残高がありません。相手名義だったローンを引き継いだ、あるいは追加取得のために借り換えた、といった借入金があるかどうかが、まず確認すべき点です。

あわせて「その他の要件」も満たす必要があります。住宅ローン控除の一般の要件を、追加取得分についても改めて確認することになります。要件の細かな内容は、財産分与の契約書とローンの契約書を見ながら確かめてください。

控除額が変わるので再度の確定申告が必要

追加取得分の控除を受けると、その年分の住宅ローン控除の額が変わります。No.1237は、住宅借入金等特別控除の額が当初確定申告で申告した内容と異なることから、再度、確定申告が必要となる、と注意しています。

国税庁 タックスアンサー No.1237「離婚による財産分与で居住用家屋の共有持分を追加取得した場合の住宅借入金等特別控除について」

なお、住宅借入金等特別控除の額が、当初確定申告で申告した内容と異なることから、再度、確定申告が必要となりますのでご注意ください。

すでに当初の持分について住宅ローン控除を申告している方は、追加取得分を含めた内容で申告をやり直すことになります。年末調整で控除を受けている会社員の方も、追加取得した年は改めて確定申告が必要と考えてください。控除額が増えて税金が戻る場合の手続は確定申告を間違えたときと還付申告の期間で整理しています。

生計を一にする親族からの取得は対象外

最後に注意点です。No.1237の注記は、居住用家屋の共有持分の追加取得であっても、追加取得時において自己と生計を一にし、その取得後も引き続き自己と生計を一にしている親族等からの取得は、住宅借入金等特別控除の対象とはならない、としています。

離婚による財産分与では、通常、取得後に生計が別になりますからこの注記には当たりません。しかし、同居を続ける親族から持分を買い取るような場合は、この注記により対象外になります。持分の追加取得がすべて控除の対象になるわけではないということです。

No.1237の対象者は「財産分与によりマイホームの共有持分を追加取得した方」で、申告先は所轄税務署です。離婚の話が進んでいる段階で、持分とローンの分け方が税金にどう影響するかを確かめておくと、後の申告がスムーズになります。

よくある質問

離婚の財産分与で追加取得した自宅の持分も住宅ローン控除の対象になりますか

まず答えを書くと、離婚の財産分与で自宅の共有持分を追加取得した場合、その追加した持分についても住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けることができます。国税庁のタックスアンサーNo.1237は、居住用家屋について財産分与によりその共有持分を追加取得した場合には、当初から保有していた共有持分と追加取得した共有持分のいずれについても住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる、としています。→ 本文で読む

財産分与で持分を取得した場合、住宅ローン控除ではどのように扱われますか

なぜ追加取得分も対象になるのか。No.1237は、追加取得した共有持分について「新たに家屋を取得したものとして」住宅ローン控除の適用を考える、としています。財産分与で持分を受け取ることを、家屋の新たな取得と同じように見るということです。→ 本文で読む

追加取得した持分に対応するローンがないと控除は受けられませんか

追加取得した持分について控除を受けるには、その持分に対応する住宅ローンがあることが前提です。No.1237は、共有持分の追加取得に係る一定の住宅借入金等の金額を有するなど、その他の要件を満たしている場合に、追加取得した居住用家屋の共有持分についても住宅借入金等特別控除の適用を受けることができる、としています。→ 本文で読む

財産分与で持分を追加取得した年は確定申告をやり直す必要がありますか

追加取得分の控除を受けると、その年分の住宅ローン控除の額が変わります。No.1237は、住宅借入金等特別控除の額が当初確定申告で申告した内容と異なることから、再度、確定申告が必要となる、と注意しています。→ 本文で読む

同居する親族から持分を取得した場合も住宅ローン控除は受けられますか

最後に注意点です。No.1237の注記は、居住用家屋の共有持分の追加取得であっても、追加取得時において自己と生計を一にし、その取得後も引き続き自己と生計を一にしている親族等からの取得は、住宅借入金等特別控除の対象とはならない、としています。→ 本文で読む

出典

  1. 国税庁「No.1237 離婚による財産分与で居住用家屋の共有持分を追加取得した場合の住宅借入金等特別控除について」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1237.htm

この記事は、記載時点で公表されている法令・通達・国税庁の資料にもとづいて書いています。制度は改正されることがあり、また個別の事情によって取扱いは変わります。実際のご判断にあたっては、税理士にご相談いただくか、所轄の税務署にお確かめください。当事務所は本記事の情報を用いて行われた判断について責任を負いかねます。

財産分与で持分と住宅ローンを引き継いだ年は、申告の内容が変わります。

追加取得した持分に対応する借入金がいくらか、当初の持分の控除がどう続くか、どの年分の申告をやり直すかは、財産分与の契約書とローンの借換え・引継ぎの書類を見て判断します。離婚協議の途中でも、税金の見通しを先に知っておくと分け方の話が進めやすくなります。ふじみ野市とその近隣の方は訪問でのご相談も承ります。初回30分は無料です。