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消費税

法人の消費税の申告期限は課税期間の終了から2か月以内。
法人税の延長を受けている会社は、届出で1か月延ばせます

決算が終わると、法人税と一緒に消費税の申告と納付の期限がやってきます。ひとり会社でも課税事業者になれば例外はありません。

答えを先に書くと、法人の消費税の申告期限は、課税期間の終了の日から2か月以内です。法人税の申告期限を延長している会社は、届出を出せば消費税も1か月延ばせます。ただし、延長しても納付の期限は延びず、利子税がつきます。

いつまでに、何を出せば延長できるのか。延長の届出を出すときの落とし穴は何か。国税庁のタックスアンサーNo.6610で確認していきます。

公開 最終更新

この記事の要点

課税事業者である法人は、課税期間の終了の日から2か月以内に消費税の確定申告書を提出します。法人税の申告期限の延長の特例を受ける法人が「消費税申告期限延長届出書」を出すと、提出した日の属する事業年度以後は消費税の申告期限も1か月延長されます。延長期間の納付には利子税がかかり、事業年度終了の日が休日でもその日までに届出が必要です。清算中の法人は1か月以内です。国税庁タックスアンサーNo.6610・No.6609をもとに整理しました。

先に見ておくと分かりやすいもの

課税期間の終了の日から2か月以内

国税庁のタックスアンサーNo.6610は、法人(課税事業者に限る)は、課税期間ごとにその課税期間の終了の日から2か月以内に、納税地を所轄する税務署長に消費税の確定申告書を提出しなければならない、としています。課税期間は原則として事業年度と同じですから、決算日から2か月以内です。

国税庁 タックスアンサー No.6610「法人に係る消費税の確定申告書の提出期限について」

法人(課税事業者に限る。)は、課税期間(課税期間の特例の適用を受けている場合の課税期間を含みます。以下同じ。)ごとにその課税期間の終了の日から2か月以内に、納税地を所轄する税務署長に消費税の確定申告書を提出しなければなりません。

対象は課税事業者です。免税事業者の間は申告そのものがありません。課税事業者になるかどうかの判定は消費税の課税事業者の判定で解説しています。課税期間の特例(短縮)を選んでいる会社は、その短い課税期間ごとに2か月以内の期限が来ます。

法人税の延長を受けている法人は、届出で1か月延長できる

法人税には、定款の定めなどにより申告期限を延長する特例があります。No.6610は、「法人税の申告期限の延長の特例」の適用を受ける法人が、納税地を所轄する税務署長に「消費税申告期限延長届出書」を提出した場合には、その提出をした日の属する事業年度以後の各事業年度終了の日の属する課税期間に係る消費税の確定申告の期限が1か月延長される、としています。

条件は2つです。法人税の申告期限の延長の特例を受けていること、そして消費税について別に届出書を出すことです。法人税の延長が自動的に消費税に及ぶわけではありません。法人税だけ延長していて消費税の届出を忘れると、消費税は2か月の期限のままです。ひとり会社で株主総会の時期の都合から法人税の延長を受けている場合は、消費税の届出もセットで確かめてください。

延長しても納付は待ってもらえない。利子税がつく

延長で延びるのは申告の期限で、納付を無利子で待ってもらえるわけではありません。No.6610は、申告期限が延長された期間の消費税および地方消費税の納付については、その延長された期間に係る利子税を併せて納付する必要がある、としています。

国税庁 タックスアンサー No.6610「法人に係る消費税の確定申告書の提出期限について」

なお、申告期限が延長された期間の消費税および地方消費税の納付については、その延長された期間に係る利子税を併せて納付する必要があります。

利子税を避けたい場合は、延長を受けていても本来の2か月以内に見込みの税額を納めておく方法があります。申告は3か月目、納付は2か月以内という形です。延長は「申告書を作る時間を確保する」ための制度で、資金繰りを楽にする制度ではないと理解しておいてください。

届出の注意点。いつから効くか、休日でも期限は動かない

届出書は、提出した日の属する事業年度から効きます。3月決算の会社がその3月中に出せば、その事業年度分の申告から延長されますが、事業年度が終わった後に出すと、その期の申告には間に合いません。No.6610の注は、事業年度終了の日が日曜日等の国民の休日等に当たる場合であっても、その日までに提出がなければこの規定の適用を受けることができない、としています。

通常、税務の期限が休日に当たると翌日に延びますが、この届出は事業年度終了の日が休日でもその日までに出す必要があります。決算日が日曜日の年は、金曜日までに出しておくと安全です。また、No.6610の注は、法人税の申告期限の延長の特例の適用を受けていない場合には、消費税の確定申告の期限も延長されない、としています。届出書を出していても、法人税側の延長が外れれば消費税も元に戻ります。設立時に出す届出の全体は会社を作ったら出す届出で整理しています。

清算中の法人は1か月以内

会社をたたむ場合の期限は別です。No.6610の注は、清算中の法人において残余財産が確定した場合には、その確定の日の属する課税期間終了の日の翌日から1か月以内(その課税期間終了の日の翌日から1か月以内に残余財産の最後の分配等が行われる場合には、その行われる日の前日まで)に確定申告書を提出しなければならない、としています。

通常の2か月ではなく1か月以内で、最後の分配がそれより早ければ分配の日の前日までです。ひとり会社を解散・清算するときは、法人税だけでなく消費税の最後の申告も短い期限で来ることを、清算のスケジュールに入れておいてください。

中間申告との関係。延長すると中間申告の期限も動く

確定申告の期限を延長している会社は、中間申告の期限にも影響が出ることがあります。No.6609は、直前の課税期間の確定消費税額が4,800万円を超え年11回の中間申告をする法人について、消費税の確定申告の期限の延長特例の適用を受けている場合は、課税期間開始後の2か月分はその課税期間開始日から3か月を経過した日から2か月以内、以後9か月分は中間申告対象期間の末日の翌日から2か月以内になる、としています。

小さな会社で年11回の中間申告になることはまずありませんが、中間申告そのものは、直前の課税期間の消費税の年税額が48万円を超えると必要になります。回数と期限は前年の税額で決まりますから、確定申告の期限とあわせて把握しておいてください。中間申告の仕組みは消費税の中間申告で解説しています。No.6610が根拠として挙げているのは、消費税法45、45の2、法人税法75の2です。

よくある質問

法人の消費税の申告期限はいつですか

国税庁のタックスアンサーNo.6610は、法人(課税事業者に限る)は、課税期間ごとにその課税期間の終了の日から2か月以内に、納税地を所轄する税務署長に消費税の確定申告書を提出しなければならない、としています。課税期間は原則として事業年度と同じですから、決算日から2か月以内です。→ 本文で読む

法人税の申告期限を延長していれば消費税も自動的に延長されますか

法人税には、定款の定めなどにより申告期限を延長する特例があります。No.6610は、「法人税の申告期限の延長の特例」の適用を受ける法人が、納税地を所轄する税務署長に「消費税申告期限延長届出書」を提出した場合には、その提出をした日の属する事業年度以後の各事業年度終了の日の属する課税期間に係る消費税の確定申告の期限が1か月延長される、としています。→ 本文で読む

消費税の申告期限を延長すると納付も延びますか

延長で延びるのは申告の期限で、納付を無利子で待ってもらえるわけではありません。No.6610は、申告期限が延長された期間の消費税および地方消費税の納付については、その延長された期間に係る利子税を併せて納付する必要がある、としています。→ 本文で読む

消費税申告期限延長届出書はいつまでに出しますか

届出書は、提出した日の属する事業年度から効きます。3月決算の会社がその3月中に出せば、その事業年度分の申告から延長されますが、事業年度が終わった後に出すと、その期の申告には間に合いません。No.6610の注は、事業年度終了の日が日曜日等の国民の休日等に当たる場合であっても、その日までに提出がなければこの規定の適用を受けることができない、としています。→ 本文で読む

会社を清算するときの消費税の申告期限はいつですか

会社をたたむ場合の期限は別です。No.6610の注は、清算中の法人において残余財産が確定した場合には、その確定の日の属する課税期間終了の日の翌日から1か月以内(その課税期間終了の日の翌日から1か月以内に残余財産の最後の分配等が行われる場合には、その行われる日の前日まで)に確定申告書を提出しなければならない、としています。→ 本文で読む

申告期限を延長すると中間申告の期限も変わりますか

確定申告の期限を延長している会社は、中間申告の期限にも影響が出ることがあります。No.6609は、直前の課税期間の確定消費税額が4,800万円を超え年11回の中間申告をする法人について、消費税の確定申告の期限の延長特例の適用を受けている場合は、課税期間開始後の2か月分はその課税期間開始日から3か月を経過した日から2か月以内、以後9か月分は中間申告対象期間の末日の翌日から2か月以内になる、としています。→ 本文で読む

出典

  1. 国税庁「No.6610 法人に係る消費税の確定申告書の提出期限について」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6610.htm
  2. 国税庁「No.6609 中間申告の方法」
    https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6609.htm

この記事は、記載時点で公表されている法令・通達・国税庁の資料にもとづいて書いています。制度は改正されることがあり、また個別の事情によって取扱いは変わります。実際のご判断にあたっては、税理士にご相談いただくか、所轄の税務署にお確かめください。当事務所は本記事の情報を用いて行われた判断について責任を負いかねます。

法人税の申告期限を延長している会社は、消費税の延長届出も出しているかを確かめてください。

法人税の延長を受けていても、消費税は別に「消費税申告期限延長届出書」を出さなければ延びません。出し忘れると、消費税だけ2か月の期限で申告が必要になります。届出の有無は税務署に提出した書類の控えで確認できます。決算の時期にあわせて、法人税・消費税の期限を一覧にしてお渡しします。ふじみ野市とその近隣の方は訪問でのご相談も承ります。初回30分は無料です。