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創業

特定創業支援等事業で
会社設立の登録免許税が半額に

会社をつくるときの登録免許税は、株式会社なら最低15万円。ここが半額の7.5万円になる制度があります。

ふじみ野市の特定創業支援等事業の支援を受けて、市から証明書を交付してもらうことです。産業競争力強化法にもとづく制度で、登録免許税のほかに融資の優遇も2つ付いてきます。

ただし対象になる人の範囲に、間違えやすい線が1本引かれています。市の公式ページで確認します。

公開 最終更新

この記事の要点

ふじみ野市の特定創業支援等事業の支援を受けて証明書の交付を受けると、会社設立の登録免許税が半額になります。株式会社は最低税額15万円が7.5万円、合同会社は6万円が3万円(資本金の0.7%が0.35%)。ほかに創業関連保証を事業開始の6か月前から申し込めること、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金で貸付利率の引き下げ対象になることの3つの優遇があります。ふじみ野市の公式ページをもとに整理しました。

先に見ておくと分かりやすいもの

証明書でつく3つの優遇

ふじみ野市は、産業競争力強化法にもとづく「創業支援等事業計画」の認定を受けています。この計画に定める特定創業支援等事業の支援を受けた方が市に申請すると、支援を受けたことの証明書が交付されます。

この証明書があると、次の3つの優遇を受けられます。

この記事を読むときの注意

金額・要件・様式は、ふじみ野市の公式ページに掲載されている内容をそのまま整理したものです。市のページの更新日は補助金が2025年4月1日、特定創業支援等事業が2025年3月3日で、その後に変更されている可能性があります。また補助金は年度内予算の範囲で交付されるため、予算がなくなり次第その年度は終了します。申請の前に、必ず産業振興課 商工労政係(049-262-9023)にご確認ください。

優遇内容
会社設立時の登録免許税半額(資本金の0.7%が0.35%に)
創業関連保証の特例通常は創業2か月前からのところ、事業開始の6か月前から申込みが可能に
日本政策金融公庫の融資新規開業・スタートアップ支援資金で貸付利率の引き下げの対象

出典:ふじみ野市「産業競争力強化法に基づく『特定創業支援等事業』」

市のページには、あわせてこう注意書きがあります。

ふじみ野市「産業競争力強化法に基づく『特定創業支援等事業』」

(注意)他の市区町村で創業する場合、受けられない優遇がございますのでご注意ください。

ふじみ野市で支援を受けて、別の市で創業する——という形だと、受けられないものが出てきます。創業する場所と、支援を受ける市は合わせてください。

1つめ:登録免許税が半額になる

いちばん分かりやすい効果がこれです。市のページの記載をそのまま引きます。

同ページ「証明書の活用により受けられる優遇制度」

1. 会社設立時の登録免許税が半額
株式会社:最低税額15万円の場合は7.5万円(資本金の0.7%が0.35%)
合同会社:最低税額6万円の場合は3万円(資本金の0.7%が0.35%)
合名会社または合資会社の場合は1件につき6万円が3万円

整理するとこうなります。

会社の種類通常証明書あり
株式会社最低15万円7.5万円7.5万円
合同会社最低6万円3万円3万円
合名会社・合資会社1件につき6万円3万円3万円

株式会社と合同会社は、登録免許税が「資本金の0.7%」で計算され、それが最低税額を下回るときに15万円・6万円が適用されます。その率そのものが0.35%に下がるので、資本金が大きい会社ほど半額の効果も大きくなります。

そして、この効果は設立の登記を出す前にしか受けられません。登記を済ませてから証明書を取っても、納めた登録免許税は戻りません。会社をつくると決めた時点で、証明書の取得が間に合うかを確かめる必要があります。

補助金と重ねられます

ふじみ野市創業支援事業ステップアップ補助金は、対象経費に「商号登記費又は法人登記に係る費用」を挙げています。登録免許税が半額になったうえで、残った登記費用も補助の対象経費に入れられる形です。どちらもこの証明書が起点になります。

2つめ:創業関連保証を6か月前から申し込める

2つめは、信用保証協会の創業関連保証の特例です。市のページの記載です。

同ページ

2. 創業関連保証の特例
(開業前の方から開業後(会社設立後)5年未満の方までご利用いただける保証制度)無担保、第三者保証人なしの創業関連保証が通常創業2か月前から対象のところ事業開始の6か月前から前倒しで申込みが可能となります。

金額が増えるのではなく、申し込める時期が4か月早くなるという優遇です。地味に見えますが、創業では効きます。物件の契約、内装工事、仕入れ。お金が要る場面は開業の前に集中しているのに、通常の保証は2か月前からしか申し込めません。ここが6か月前になると、資金の目処を立ててから動けます。

3つめ:公庫の貸付利率が下がる対象になる

3つめは日本政策金融公庫の融資です。

同ページ

3. 日本政策金融公庫の融資制度にかかる要件緩和
新規開業・スタートアップ支援資金を利用する場合、貸付利率の引き下げの対象に

「対象になる」という書き方であることに注意してください。利率が必ず下がると約束されたものではありません。審査があります。当事務所も、下がることをお約束することはできません。ただ、対象にならない状態で申し込むより有利であることは確かです。

対象になる人。法人だけで始めた方は対象外です

証明書の交付を受けられる方は、市のページで3つ挙げられています。そして、そのあとに重い注意書きが付いています。

同ページ「証明書の交付対象者」

創業前の方
個人事業主として創業後5年未満の方
個人事業主として創業後に法人成りした方、かつ創業から起算して5年未満の方
(注意)個人事業主として創業せず法人を立ち上げた方は、創業後5年未満であっても対象外となります。

ここが、この制度でいちばん間違えやすいところです。整理します。

いまの状態証明書
まだ創業していない(これから個人でも法人でも)対象
個人事業主として創業して5年未満対象
個人事業主で創業したあと法人成りし、創業から5年未満対象
個人を経ずに、いきなり法人を設立した対象外(5年未満でも)

出典:ふじみ野市「産業競争力強化法に基づく『特定創業支援等事業』」

つまり、「会社をつくってから、登録免許税が半額になると知った」という順番では、もう間に合いません。設立前であれば「創業前の方」として対象になりますから、会社をつくると決めたときがいちばん早い相談のタイミングです。

証明書の取り方

証明書は、市に申し込めばすぐ出るというものではありません。まず特定創業支援等事業者の支援を受けることが前提になります。市のページに挙がっているのは次の2つです。

特定創業支援等事業者電話番号
ふじみ野市商工会049-261-3156
埼玉県産業振興公社(創業・ベンチャー支援センター)048-711-2222

支援を受けたら、「創業支援事業認定申請書」をふじみ野市産業振興課へ郵送または持参で提出します。様式は市のページからWordファイルでダウンロードできます。

商工会で受けた場合は、もう1枚要ります

市のページに「『特定創業支援等事業』をふじみ野市商工会で受けられた方は、ふじみ野市商工会が発行する受講証明書が別途必要になります」とあります。市への申請書だけでは足りません。

市の計画は、個別相談指導と創業セミナーによる支援を行うものとされています。支援そのものに一定の期間がかかりますから、会社の設立日から逆算する必要があります。設立を急いでいる方ほど、先にここを確かめてください。

当事務所はふじみ野市鶴ケ岡にあります。株式会社と合同会社のどちらにするか、資本金をいくらにするか、消費税の免税期間をどう考えるか。登録免許税の半額とあわせて、設立の前にまとめてご相談いただけます。

よくある質問

特定創業支援等事業の証明書があると登録免許税はいくらになりますか

株式会社と合同会社は、登録免許税が「資本金の0.7%」で計算され、それが最低税額を下回るときに15万円・6万円が適用されます。その 率そのものが0.35%に下がる ので、資本金が大きい会社ほど半額の効果も大きくなります。→ 本文で読む

証明書を取るとどんな優遇が受けられますか

ふじみ野市は、産業競争力強化法にもとづく「創業支援等事業計画」の認定を受けています。この計画に定める 特定創業支援等事業 の支援を受けた方が市に申請すると、支援を受けたことの証明書が交付されます。→ 本文で読む

個人事業を経ずに法人を設立した場合も対象になりますか

証明書の交付を受けられる方は、市のページで3つ挙げられています。そして、そのあとに重い注意書きが付いています。 つまり、 「会社をつくってから、登録免許税が半額になると知った」という順番では、もう間に合いません。 設立前であれば「創業前の方」として対象になりますから、 会社をつくると決めたときがいちばん早い相談のタイミング です。→ 本文で読む

ふじみ野市で特定創業支援等事業の証明書はどう取りますか

証明書は、市に申し込めばすぐ出るというものではありません。まず 特定創業支援等事業者 の支援を受けることが前提になります。市のページに挙がっているのは次の2つです。 支援を受けたら、「創業支援事業認定申請書」をふじみ野市産業振興課へ郵送または持参で提出します。様式は市のページからWordファイルでダウンロードできます。→ 本文で読む

創業関連保証の特例とは何ですか

金額が増えるのではなく、 申し込める時期が4か月早くなる という優遇です。地味に見えますが、創業では効きます。物件の契約、内装工事、仕入れ。お金が要る場面は開業の前に集中しているのに、通常の保証は2か月前からしか申し込めません。ここが6か月前になると、資金の目処を立ててから動けます。→ 本文で読む

出典

  1. ふじみ野市「産業競争力強化法に基づく『特定創業支援等事業』」(更新日 2025年3月3日)
    https://www.city.fujimino.saitama.jp/soshikiichiran/sangyoshinkoka/shokoroseikakari/zigyousyanokatahe/11301.html
  2. ふじみ野市「ふじみ野市創業支援事業ステップアップ補助金」(更新日 2025年4月1日)
    https://www.city.fujimino.saitama.jp/soshikiichiran/sangyoshinkoka/shokoroseikakari/zigyousyanokatahe/13356.html

この記事は、記載時点で公表されている法令・通達・国税庁の資料にもとづいて書いています。制度は改正されることがあり、また個別の事情によって取扱いは変わります。実際のご判断にあたっては、税理士にご相談いただくか、所轄の税務署にお確かめください。当事務所は本記事の情報を用いて行われた判断について責任を負いかねます。

会社をつくる前に、一度お声がけください。

登録免許税が半額になるかどうかは、会社をつくる「前」にしか決められません。設立してから証明書を取っても、納めた登録免許税は戻りません。株式会社にするか合同会社にするか、資本金をいくらにするか、いつ設立するか。まとめてご相談いただけます。初回30分は無料です。